2015年4月16日木曜日
人生の錯覚(3) 言葉は後からついてくる
地震学者と経済学者はなにか脳に欠陥があるのではないかと心配になる。
震度4以上の地震が年に60回程度起こる地震大国日本。10年で600回にもなるのに、一度も地震予知に成功していない。それでもまだ地震が予知できると言い、東南海地震が来ると警告する地震学者の頭脳を知りたい。
経済もそうだ。バブルの崩壊、リーマンショック・・・大きな変動すら予想できないのに、来年はこうなると小さな予測を自信たっぷりにする経済学者も理解することができない。
でも、人間と言語の性質から言えば納得できる。人間は自分のみを守ることを「正しい」と思い、それに後から「言語による理屈」をつけるからだ。自分とは関係なく「正義」を決めることができる人は本当に少ない。
自分が正しいと思ったり、理屈をつけているものはエゴではないかと反省するだけで腹が立つ回数が減る。
(平成27年3月30日)
(出典:武田邦彦(中部大学)ブログ)